お葬式、通夜の進め方

遺影は、故人の写真の中から、正面を向いたピントの合っているものを選びます。晩年のものより、10歳くらい若い時のものがよいかもしれません。通夜からお葬式終了までにはさまざまな出費があります。思いがけな出費に対応できるよう十分な現金を用意しておくことが大切です。

供物、花輪などは、受け取るか辞退するかをあらかじめ決めておきます。故人の亡くなった直後は、地味な平服に着替えて、駆け付けた弔問客に応対します。通夜からお葬式、告別式に至るまで、ご遺族は喪服で通します。通夜のときは、門の周辺など入り口付近の照明を明るくし、玄関も大きく開けておきます。

通夜の席次は、祭壇に向かって右側が喪主、遺族、近親者、親族の順。左側は世話役代表、友人・知人、勤務先の関係者などの順です。喪主や遺族は弔問時間帯に故人の遺体のそばから離れてはいけません。遺体のすぐ近くにいて弔問客に丁寧に返礼し続けます。

喪主や遺族は弔問客が来ても出迎えや見送りをしません。どうしても義理が済まないような人には世話役に応対してもらいます。従来、親族などが灯明や線香を絶やさずに個人を夜通し守るものとされてきましたが、こうした慣例は薄れてきたようです。地方によっては、親族以外の人は参列しないところもありました。

しかし最近では、特に都市部では通夜への参列者が多く、逆にお葬式・告別式への参列者が少なくなっています。現代のお葬式は通夜主導型といえます。したがって、会葬礼状の用意もこの段階で必要となります。午後の6時ごろから執り行い、1、2時間ほどで終わりにする半通夜の形式が一般的となっています。